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概要:米連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長は16日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)がもたらした経済的痛手が長期インフレ期待の安定を脅かす恐れがあるとの見方を示した。物価圧力を最適水準に保つ上でインフレ期待はエコノミストに重要視されている。
米連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長は16日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)がもたらした経済的痛手が長期インフレ期待の安定を脅かす恐れがあるとの見方を示した。物価圧力を最適水準に保つ上でインフレ期待はエコノミストに重要視されている。
コロナによる混乱は物価全般に下押し圧力をかけていると、クラリダ副議長は外交政策協会へのオンライン講演のテキストで指摘した。
同副議長は「長期インフレ期待の数値が、下降局面の開始時にわれわれの2%のインフレ率目標と一致するレンジの下限にあったと私は判断しており、予想されるこの下降局面の深さを考慮すると、このレンジを下回るリスクがある」と述べた。
米金融当局がインフレ指標として重視する個人消費支出(PCE)価格指数は、変動の大きい食料品・エネルギーを除くコア指数の上昇率が4月時点で前年同月比1.04%に鈍化。一部のエコノミストは家庭や企業がさらなる物価下落を予想し始めれば、デフレスパイラルに陥る恐れがあるとの懸念を示している。
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